“顋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あご89.1%
あぎと5.5%
おとがい2.7%
おとがひ1.8%
えら0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浦原嬢は強いて此の怪美人の傍へ来るは見識に障ると思ったかあごで松谷嬢を指して「本統に貴女は化けるのがお上手です」と叫んだ
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
大蛇だいじゃあぎといたような、真紅まっかな土の空洞うつろの中に、づほらとした黒いかたまりが見えたのを、くわの先で掻出かきだして見ると——かめで。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼女の頭に映っていたかつての彼の男々おおしく美しかったあの顔は、今は拡まったくぼみの底に眼を沈ませ、ひげは突起したおとがいおおって縮まり、そうして
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
されば竹にさへづ舌切雀したきりすゞめ、月に住むうさぎ手柄てがらいづれかはなしもれざらむ、力をも入れずしておとがひのかけがねをはづさせ、高き華魁おいらんの顔をやはらぐるもこれなり。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
保護色のような薄絹の手袋。暗褐色あんかっしょくに赤に横縞よこじまのあるアンクル・サックス。色眼鏡いろめがね。魚のえらのように赤いガーター。
新種族ノラ (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)