“おとがひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
81.3%
6.3%
3.1%
3.1%
3.1%
3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うむ、馬を小舎こやに繋いで置いたから、急いで牡蠣を一ますやつてくれ。」フランクリンはかう言つて、亀縮かじかむだ掌面てのひらおとがひを撫でまはした。
又は折ふし海べに下り立つて、すなどらうと思ふ時も、海松房みるぶさほどなひげの垂れたおとがひをひたと砂につけて、ある程の水を一吸ひ吸へば、たひかつを尾鰭おびれをふるうて、ざはざはと口へ流れこんだ。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
鏡子はなさけなささうに云つて、おとがひをべたりと襟に附けて、口笛を吹くやうな口をして吐息といきをした。お照がなにと云つて慰めたものかと思つて居ると、俄に鏡子が
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
履きたり母はふちのほつれし竹の子笠をかぶりたるが何故にやおとがひの濡るゝまで仰向きたり思へばこれせなの子を濡らさじと小さき笠をうしろおほふ爲なりしまだ其下にもあとの子を入れんとにやうしろさまに右の手を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
それからおもへば松野まつのどのは大層たいそうけられたりとわれ一人ひとり呑込顏のみこみがほ、その松野殿まつのどのとかは娘御むすめごなにぞとはれて、るほどなるほど御存ごぞんじははずなりとて、さら松野まつのためおとがひしばらくはたらかせぬ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
肌着の緋襦袢ひじゆばんにぬくぬくと、うづめるおとがひの心細さ悲しさ
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)