“海松房”の読み方と例文
読み方割合
みるぶさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十分するかしないうちに、海松房(みるぶさ)模様の絵羽の羽織を着た葉子が、廊縁(ろうべり)の籐椅子(とういす)にかけて、煙草(たばこ)をふかしている彼のすぐ目の下の庭を通って、上がって来た。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
月の客と澄まして視(なが)めている物見の松の、ちょうど、赤い旗が飛移った、と、今見る処に、五日頃の月が出て蒼白(あおじろ)い中に、松の樹はお前、大蟹(おおがに)が海松房(みるぶさ)を引被(ひっかず)いて山へ這出(はいで)た形に
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又は折ふし海べに下り立つて、すなどらうと思ふ時も、海松房(みるぶさ)ほどな髯(ひげ)の垂れた顋(おとがひ)をひたと砂につけて、ある程の水を一吸ひ吸へば、鯛(たひ)も鰹(かつを)も尾鰭(おびれ)をふるうて、ざはざはと口へ流れこんだ。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)