“槐”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
えんじゅ68.3%
ゑんじゆ24.4%
えんじゆ2.4%
かい2.4%
くわい2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えんじゅの下の大きな水鉢みずばちには、すいれんが水面すいめんにすきまもないくらい、まるけて花が一りんいてる。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
——その宋江そうこうは今、東渓村とうけいそんに馳け入るやいな、荘院しょうやの門前のえんじゅノ木に、乗り捨てた馬をつないで、
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここにはあまり、よい宿屋がありませんでした。泊り客を見かけては道庵がいちいち、途中で手折たおって来たえんじゅのような木の枝を渡していうことには、
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
雍家花園ようかかえんえんじゅや柳は、午過ぎの微風にそよぎながら、この平和な二人の上へ、日の光と影とをふり撒いている。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
所がちょうど去年の秋、やはり松江へ下った帰りに、舟が渭塘いとうのほとりまで来ると、柳やえんじゅに囲まれながら、酒旗しゅきを出した家が一軒見える。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、四五年まへ北京ペキンに遊び、のべつにゑんじゆばかり見ることになつたら、いつか詩趣とも云ふべきものを感じないやうになつてしまつた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ゑんじゆと云ふ樹の名前を覚えたのは「石の枕」と云ふ一中節いつちうぶし浄瑠璃じやうるりを聞いた時だつたであらう。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ときふゆはじめにして、ゑんじゆもずほしさけんであられぶ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
短夜みじかよゑんじゆの虹に鳴く蝉の湿しめりいち早し今日も時化しけならむ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゑんじゆの蔭の教へられた場所へ、私は草の上からぐさりと鶴嘴をたたきこんだ。
測量船 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
なんの、はし欄干らんかんこゑす、えんじゆくしやみをすべいなら、うろこひからし、くもいてをどりをどらう。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これから推上おしあがらうとふのに一呼吸ひといきつくらしく、フトまると、なかでも不精ぶせうらしいみのすそながいのが、くものやうにうづまいただんしたの、大木たいぼくえんじゆみき恁懸よりかゝつて、ごそりと身動みうごきをしたとおもへ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
憚りながら、猿飛佐助、十八歳の大晦日より二十四歳の秋まで、鳥居峠に籠っていた凡そ六年の間、万葉はもとより、古今、後撰、拾遺しゅういの三代集に、後拾遺、金葉、詞花、千載、新古今の五つを加えて、世にいう八代集をはじめ、源実朝卿の金かい集、西行坊主の山家集
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
爾雅を検すれば、たうくわいくわいしう等が皆相類したものらしく、此数者は専門家でなくては辨識し難い。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)