“夕凉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆふすゞ42.9%
ゆうすずみ28.6%
ゆうすず14.3%
ゆふすゞみ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は夕凉ゆふすゞに東京を立つて、夜の九時頃に古馴染の旅館へついた。そして其の翌日、比較的海に近い新築の家を一軒かりることに決めた。そこは青田が部屋のなかからひろびろと見度みわたされた。
青い風 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
人にさそはれ夕凉ゆうすずみいづる時もわれのみはあらかじめ夜露の肌をおかさん事をおもんばかりて気のきかぬメリヤスの襯衣シャツを着込み常に足袋たびをはく。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そして、カシムの家の前まで来ましたら、アリ・ババはちょうど、外へ出て夕凉ゆうすずみをしているところでした。
夕凉ゆふすゞみ出掛でかけるにぎやかな人出ひとでの中においとはふいと立止たちどまつて、ならんで歩く長吉ちやうきちそでを引き、「ちやうさん、あたいもきあんな扮装なりするんだねえ。絽縮緬ろちりめんだねきつと、あの羽織はおり………。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)