“肉汁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ソップ30.0%
スープ25.0%
スウプ10.0%
ジュース10.0%
にくじふ10.0%
じゅーす5.0%
すうぷ5.0%
そつぷ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸にして医師の診断によればわが病はかかる恐しきものにてはなかりしかど、昼夜ちゅうやたゆひまなく蒟蒻こんにゃくにて腹をあたためよ。肉汁ソップとおも湯のほかは何物もくらふべからず。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
実際テオドラ夫人の手料理は美味うまかつた。尾崎氏は肉汁スープで汚れた胡麻白ごまじろの口髯をひねりながら、料理について色々な事を話した。
先刻さつき肉汁スウプさじもつけないで残つてゐたので、代りに次の皿をおいて、前のはその儘下げて来た。そして料理部屋で舌鼓したつゞみを打ちながらこつそりそれを食べた。
第四 肉汁ジュースソースのペラオ飯 は牛や鳥のロースを焼いた時それから出た汁へスープを注して塩胡椒で味をつけたソースです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
先日このあひだから重病で悩んでゐる土居通夫みちを氏が、平素ふだん滋養として牛肉の肉汁にくじふを飲みつけてゐるのは名高い話だ。
雉のロースには焼く時に雉の肉汁じゅーすやバターやセリー酒が溶けたその汁を肉の上へ沢山かけて出しますからソースは別の器へ入れて添えなければなりません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
次郎も、一緒になって、しばらくそれを見ていたが、ふと彼は、母が毎日飲む肉汁すうぷの事を思い起した。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
三四郎は肉汁そつぷひながら、丸で兵児へこ帯の結目むすびめの様だと考へた。其うち談話が段々はじまつた。与次郎は麦酒ビールむ。何時いつもの様にくちを利かない。流石さすがの男も今日けふは少々つゝしんでゐると見える。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)