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胡麻白
読み方 | 割合 |
ごまじろ | 66.7% |
ごましろ | 33.3% |
実際テオドラ夫人の手料理は
美味かつた。尾崎氏は
肉汁で汚れた
胡麻白の口髯を
捻りながら、料理について色々な事を話した。
頭髪も
髯も
胡麻白にて
塵にまみれ、鼻の先のみ赤く、
頬は土色せり。哀れいずくの誰ぞや、
指してゆくさきはいずくぞ、
行衛定めぬ旅なるかも。
老教師はその紙包を戴いて
何麽事があつても、馬左也氏の名前
丈は忘れまいと
胡麻白の頭を幾度か下げて
引下つた。
如何ら
嫁いびりの
胡麻白婆さんでも
此時だけはのんびりして
幾干か
善心に
立ちかへるだらうと
思はれる。
夏も
可し、
清明の
季節に
高地の
旦道を
走る
時など
更に
可し。