“胡麻粒”の読み方と例文
読み方割合
ごまつぶ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前方の森がいやにひっそりして、漆黒に見えて、そのてっぺんから一むれの小鳥が一つまみの胡麻粒ごまつぶを空中に投げたように、音もなく飛び立ちました。
トカトントン (新字新仮名) / 太宰治(著)
胡麻粒ごまつぶほどな天道虫にでも、神の意志があると信じている。うごく枯葉も、呼ぶ水も、追う風も、伊織の眼には、無心なものである物は一つもなかった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その胡麻粒ごまつぶほどに小さく見える姿をしばらく見上げていた甘蠅が、やがて、見えざる矢を無形の弓につがえ、満月のごとくに引絞ってひょうと放てば、見よ
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)