胡麻白ごまじろ)” の例文
実際テオドラ夫人の手料理は美味うまかつた。尾崎氏は肉汁スープで汚れた胡麻白ごまじろの口髯をひねりながら、料理について色々な事を話した。
頭髪もひげ胡麻白ごまじろにてちりにまみれ、鼻の先のみ赤く、ほおは土色せり。哀れいずくの誰ぞや、してゆくさきはいずくぞ、行衛ゆくえ定めぬ旅なるかも。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
市長池上氏は大事さうに胡麻白ごまじろ頭を両手で抱へて、じつと考へ込んだ。アメリカの女が巴里パリーを自分達の天国と思ひ込んでゐるやうに、市長の天国は東京にあつた。
で高木氏はその臨海団を湊海岸に連れてく前に、一度自分のやしきにその親達を招待せうだいした。親達は禿頭をてか/\させたり、胡麻白ごまじろ丸髷まるまげかしげたりしてつて来た。
と言つて、胡麻白ごまじろの頭を凡帳面きちやうめんに下げた。