肉汁スープ)” の例文
実際テオドラ夫人の手料理は美味うまかつた。尾崎氏は肉汁スープで汚れた胡麻白ごまじろの口髯をひねりながら、料理について色々な事を話した。
『オヤ、其處そこれの大事だいじはなあるいてつてよ』通常なみ/\ならぬおほきな肉汁スープなべそばんでて、まさにそれをつてつてしまつたのです。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
男は腰掛に腰を据え卓子テーブルに片肱ついて、肉汁スープをさも不味まずそうに、一匙ずつのっそりのっそりと口へはこんでいた。
生さぬ児 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
両人に仕事のある日、夕飯は、静に落付いて食べると云うのが主眼で、決して無暗むやみに手のかかったものを幾品も作ることはありません。大抵、米国の中以上の家では、肉汁スープ、肉類野菜の一皿。
男女交際より家庭生活へ (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
火箸ひばしさきんでて、それからつゞいて肉汁スープなべや、さら小鉢こばちあめつてました。公爵夫人こうしやくふじんは、其等それらつをも平氣へいきりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
そして初めからしまひまで彗星はうきぼし談話はなしをしながら、肉汁スープを飲んだり、ビフテキをかじつたりした。
『まァ、澤山たくさん胡椒こせうはいつてること、肉汁スープなかに!』あいちやんはひながら大變たいへんくさめをしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)