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『生さぬ児』
ふりがな文庫
『
生さぬ児
(
なさぬこ
)
』
男は腰掛に腰を据え卓子に片肱ついて、肉汁をさも不味そうに、一匙ずつのっそりのっそりと口へはこんでいた。 女房は炉のそばに突立って、薪架の上に紅く燃えてパチパチ爆ねる細薪をば、木履のつま尖で蹴かえしながら頻りに何か話しかけたが、男はむっつり黙 …
著者
モーリス・ルヴェル
翻訳者
田中早苗
ジャンル
文学 > フランス文学 > 小説 物語
初出
「新青年」1926(大正15)年4月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約12分(500文字/分)
朗読目安時間
約19分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
大
(
でっ
)
怖
(
おび
)
余
(
あん
)
木履
(
サボ
)
饒舌
(
おしゃべり
)
他
(
よそ
)
優
(
ま
)
彼男
(
あいつ
)
憤
(
いか
)
煩
(
うる
)
背高
(
のっぽう
)
彼方
(
あっち
)
態
(
ざま
)
此方
(
こっち
)
狂犬
(
きちがいいぬ
)
生長
(
おいたち
)
迂闊
(
うっか
)
佇
(
た
)
余
(
あんま
)
厭
(
いと
)
呻
(
うな
)
唇
(
くち
)
地面
(
じべた
)
寂寞
(
じゃくまく
)
射殺
(
うちころ
)
尖
(
さき
)
左様
(
そう
)
幼弱
(
いたい
)
情夫
(
いろ
)
憎悪
(
にくしみ
)
憤恚
(
ふんい
)
接吻
(
くちづけ
)
攫
(
つか
)
欹
(
た
)
火焔
(
ほのお
)
燈火
(
あかり
)
父親
(
てておや
)
肉汁
(
スープ
)
股
(
もも
)
脱
(
と
)
腰部
(
こし
)
臥
(
ね
)
薬莢
(
たま
)
赤犬
(
あか
)
躊躇
(
ためら
)
酷似
(
そっくり
)
魂消
(
たまぎ
)
不味
(
まず
)
不確
(
ふたしか
)
乳酪
(
バタ
)
二個
(
ふたつ
)
仆
(
たお
)
他人
(
ひと
)
低声
(
こごえ
)
何
(
ど
)
傍
(
そば
)
先刻
(
さっき
)
児
(
こ
)
凹
(
くぼ
)
卓子
(
テーブル
)
口惜
(
くや
)
吃驚
(
びっくり
)
吐
(
つ
)
呼吸
(
いき
)
咽
(
むせ
)
喘
(
あえ
)
噤
(
つぐ
)
夕食
(
ゆうめし
)
室
(
へや
)
射止
(
しと
)
弛
(
ゆる
)
彼奴
(
あいつ
)
彼犬
(
あれ
)
忿激
(
いかり
)
憤恚
(
いかり
)
戸外
(
そと
)
止
(
や
)
此奴
(
こいつ
)
此家
(
ここ
)
焔
(
ほのお
)
爆
(
は
)
狂人
(
きちがい
)
狂気
(
きちがい
)
痣
(
あざ
)
真実
(
ほんとう
)
稲塚
(
いなづか
)
紅
(
あか
)
素気
(
そっけ
)
細薪
(
ほそまき
)
繊細
(
かぼそ
)
股
(
また
)
胆
(
きも
)
腮
(
あご
)
薪架
(
まきだい
)
襦袢
(
じゅばん
)
詰責
(
きっせき
)
起
(
た
)
間抜
(
まぬけ
)
頤
(
あご
)
頻
(
しき
)