“木履”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼくり39.7%
ぽっくり22.2%
ぽくり11.1%
きぐつ7.9%
サボ7.9%
くつ3.2%
サボオ3.2%
サボウ1.6%
かつこ1.6%
ぼっくり1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、妻のお次が、庭石づたいに、客を誘って来る木履(ぼくり)の音にも、そのふたりがすぐ縁先へ近づくまで気づかなかったふうである。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東京などの小さな女の児(こ)は、カランコロンと口で木履(ぽっくり)の音をさせつつ、何べんでも御馳走(ごちそう)をじじばばの処(ところ)へ持って来てくれる。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
檐(のき)づたいに丞相の府内へ忍び込みましたが、その時には俳優が舞台で用いる付け髯を顔いっぱいに付けて、二尺あまりの高い木履(ぽくり)を穿(は)いていました。
見卸せば、ペツポのをぢ例の木履(きぐつ)を手に穿(は)きて、地上にすわり居たり。この人にかく近づきたることは、この年頃絶てなかりき。
そのとき薪が一本、馬鹿にパチパチ爆(は)ねて炉の口の方へすべりだしたのを、女房は木履(サボ)のつま先で蹴かえしながら、もじもじして
生さぬ児 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
木履(くつ)を片足失くなした、寒いと一人が云うと、何を? と一人が聞き直した。木履を失くなして寒いと前のものが同じ事を繰り返した。Mは何処(どこ)にいると誰か聞いた。此所(ここ)にいると誰か答えた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
土に凍(し)みて今朝の落葉はおびただし木履(サボオ)つつかけそこら掃きゐる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
木履(サボウ)はきてさびしがり行く日のさかり木槿の花が白う見えつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
紅緒(べにを)の木履(かつこ)も緒(を)が切(き)れた。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
この木履(ぼっくり)は私が十八の年、当家へお嫁入りのとき長持に入れて持って参ったもので、歯がちびたのはいつの頃からでしたか。雨の日も雪の日もこれをはきまして、早いもので、五十三年になります。