“ぼくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木履96.2%
木理3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月明に木履ぼくりの音を響かせて濶歩して行くというわけでもなく、着流しの白衣びゃくえの裾から、よく見ると足の存在をさえ疑うほどの歩みぶり。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
木魚の音のポン/\たるを後に聞き朴歯ほおば木履ぼくりカラつかせて出で立つ。近辺の寺々いずこも参詣人多く花屋の店頭黄なる赤き菊蝦夷菊えぞぎくうずたかし。
半日ある記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ちょっと弁吉の悪戯いたずらだというのである。三聖酢をなむる図を浮彫にした如意にょいがある。見ると、ひげも、眉も浮出ているが手を触ると、何にもない、木理ぼくり滑かなること白膏はっこうのごとし。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)