“ぽっくり”の漢字の書き方と例文
語句割合
木履100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乳呑子ちのみごのともし火を見て無邪気なる笑顔をつくりたる、四つ五つの子が隣の伯母さんに見せんとていと嬉しがる木履ぽっくりの鼻緒、唐縮緬とうちりめんの帯、いづれ赤ならざるはあらず。
わが幼時の美感 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
松影を透して、女中の箱屋を連れた雛妓は木履ぽっくりを踏石にて鳴らして帰って行くのが見えた。わたくしのいる窓に声の届きそうな恰好かっこうの位置へ来ると、かの女は始めた。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
だから昼は爪弾つまびきの音が流れ、夕めくと、店の前を芸妓の木履ぽっくりの鈴が通り、金春の姐さんなどが、湯上がりの上ゲびんを涼やかに見せて行くなど、濃厚な脂粉の気も漂うのだが