“爪弾”のいろいろな読み方と例文
旧字:爪彈
読み方割合
つまはじ42.0%
つまび21.7%
つまびき14.5%
つめびき10.1%
つめび7.2%
つまはじき4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爪弾つまはじきされたことは想像にかたくなく、極端な無抵抗主義が因をなして、「腰抜け」という、有難からぬ綽名あだなまで頂戴したのでしょう。
と責められて、女王は困っているふうであったが、爪弾つまびきで琵琶をよく合うように少し鳴らした。大納言は口笛で上手じょうずな拍子をとるのだった。
源氏物語:45 紅梅 (新字新仮名) / 紫式部(著)
灯影を縫ってどこかの二階からか、やるせなさそうな爪弾つまびきの小唄が、一散走りのその駕籠を追いかけてなまめかしく伝わりました。
爪弾つめびきで心意気でも聞かせてくれるようだと好いが、巡査の上さんになったより外に世間を知らずにいるのだから、駄目だろうなあ。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
元気なのは、れ三味線を借りて来て爪弾つめびきをしているし、皮膚の青白いのは、もう夜のものかずいで、壁に向って寝こんでいる。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日頃ならば警察の庭と聞くのみも先ず身震する方にして仲々足踏入る心はいでねど今は勇み進みて目科の後に従い入るのみかは常に爪弾つまはじきせし探偵
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)