“つめびき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
爪弾87.5%
爪彈12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お妻が……言った通り、気軽に唄いもし、踊りもしたのに、一夜あるよ、近所から時借りの、三味線の、爪弾つめびきで……
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昔しを憶いだすごとに、時々口にすることのある酒が、えつかれた脈管にまわってくると、爪弾つめびき端唄はうた口吟くちずさみなどする三味線が、火鉢ひばちの側の壁にまだ懸っていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
する物と見えたり成程此宿このしゆく繁花はんくわにて家數も多く作りて立派なり晝前なるに料理屋に三味線さみせんの音ありさだめて木曾の歌の古雅なるならんと立寄れば意氣がりて爪彈つめびきで春雨いらぬ事ながら何やら憎く思はれぬ道中筋の繁花な所といふと得て生意氣な風が吹て可厭いやな臭がしたがる者なり賢くも昨夜ゆふべの宿を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)