“背高”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいたか41.2%
のつぽ23.5%
せたか11.8%
のっぽう5.9%
せだか5.9%
のっぽ5.9%
のッぽう5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背高せいたかの、二尺ばかりの立込下駄たつこみげたを穿いて、よほど沖に杖をついて釣っているのもあれば、腰まで入って横曳釣よこびきづりをしているのもある。ちょうど上汐あげしおの時期で、どの手許もいそがしそう。
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ある日の事、インガルスは医者の診察室に背高のつぽ身体からだを現した。別に心の臓が悪くなつたので、診察を頼みに来た訳でも無かつた。
背高せたかく顔の長いやさしそうな老人ろうじんだ。いまおくの、一枚開いた障子しょうじのこかげに、つくえの上にそろばんをおいて、帳面ちょうめんを見ながら、パチパチとたまをはじいてる。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
子供は此方こっちへ振りむいた。今まで炉の前にしゃがんでいたのが、燈火あかり真正面まともにうけてひょいとちあがったところを見ると、それが背高のっぽうのジャッケに酷似そっくりではないか。
生さぬ児 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
どこからでも、この野原のはらにこんもりと背高せだかっているのようすはながめられました。
大きなかしの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だいぶ安手な写楽のようだが、聴くところだと、喜代太郎はそれほどの背高のっぽじゃねえというそうだぜ。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
頗る背高のッぽうで、大の男四人の肩にかつがれて行くのであるが、其方へ眼を向けてみると、まず肩が見えて、次に長い疎髯まばらひげ、それから漸く頭が見えるのだ。