“疎髯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そぜん85.7%
まだらひげ7.1%
まばらひげ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肉の少ない細面ほそおもてあごの下に、売卜者うらないしゃ見たような疎髯そぜんを垂らしたその姿と、叔父のこの言葉とは、彼にとってほとんど同じものを意味していた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一人、骨組の厳丈がっちりした、赤ら顔で、疎髯まだらひげのあるのは、張肱はりひじに竹の如意にょいひっさげ、一人、目の窪んだ、鼻の低いあごとがったのが、紐に通して、牙彫げぼり白髑髏しゃれこうべを胸からななめに取って、腰に附けた。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
頗る背高のッぽうで、大の男四人の肩にかつがれて行くのであるが、其方へ眼を向けてみると、まず肩が見えて、次に長い疎髯まばらひげ、それから漸く頭が見えるのだ。