“疎林”の読み方と例文
読み方割合
そりん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白馬は疎林そりんの細道を西北へ向ってまっしぐらに駆けて行った。秋風に舞う木の葉は、鞍上の劉備りゅうび芙蓉ふようの影を、征箭そやのようにかすめた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉川に遊ぶ者は、みち世田が谷村をん。東京城の西、青山街道を行く里余りよ、平岡逶迤いいとして起伏し、碧蕪へきぶ疎林そりんその間を点綴てんていし、鶏犬の声相聞う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
この淋れた町の、しかもはずれにあるその測候所の窓からは、人家は勿論耕地も見えず、ただ荒れた原野の向うに、落葉松の疎林そりんが見えただけであった。
ツンドラへの旅 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)