“そりん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
疎林96.3%
疏林3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この淋れた町の、しかもはずれにあるその測候所の窓からは、人家は勿論耕地も見えず、ただ荒れた原野の向うに、落葉松の疎林そりんが見えただけであった。
ツンドラへの旅 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
斥候せっこうに出た時、小高い丘の疎林そりんの間から下を眺めると、其処そこには白い砂原が遠く連なり、その中程あたりを鈍い刃物色をした冬の川がさむざむと流れている。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
急にんやりと山蔭の寒さを覚えた。疏林そりんで囲まれた落葉の平地に、幾つかの墓標がわびしく見える。中には楕円形の大きな玉石の碑が、う人もなく苔に埋もれていた。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)