“血縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けつえん33.3%
けちえん16.7%
たより16.7%
ちすじ16.7%
みうち16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
菊亭家きくていけ武田家たけだけとは、ふかい血縁けつえんのある家すじである。その晴季からなんの便たよりであろうかというてんも、伊那丸には、むねおどろしく感じられる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄の手をして血縁けちえんの墓石にかがやかしむるの秋だ。
散文詩・詩的散文 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
何卒どうぞ私が今まで了簡違いをした事は、お前腹も立つだろうが堪忍して、元の通りあかの他人とも、又姉弟きょうだいとも思って、末長くねえ、私も別に血縁たよりがないから、塩梅の悪い時はお前と
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
仏教は一切衆生を兄弟として認めておりますが、特別に血縁ちすじに依る兄弟というものを認めません。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
叔母が汲んで出す別離わかれの茶——其色も濃く香も好いのを飲下した時は、どんなにか丑松も暖い血縁みうちのなさけを感じたらう。道祖神の立つ故郷ふるさとの出口迄叔父に見送られて出た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)