“縁故”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんこ86.7%
ゆかり6.7%
えにし3.3%
ちなみ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主家小寺家と荒木家とは、いろいろな縁故えんこから旧交浅からぬ間であった。従って、官兵衛も彼の性行と今日ある由縁ゆえんはよく知っていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分から一席置いて隣の二人連ふたりづれは、舞台の正面にかかっている幕の話をしていた。それには雅楽に何の縁故ゆかりもなさそうに見える変なもんが、たてに何行も染め出されていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
如何にしてかる処に居給ふぞ。此の和尚は御身の如何なる縁故えにしに当る人ぞと畳みかけて問ひ掛くるに、その時、お奈美殿の落付きやう尋常ならず。そのお話は後より申上ぐべし。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
禮「へゝえ一体彼はなんではございませんか、浦賀奉行に縁故ちなみがあるとちらりっと聞きましたが、探索方でも致して居りますかな」