“血腥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちなまぐさ91.2%
ちなまぐ6.9%
ちなま1.0%
なまぐさ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは前に襲撃をうけた高坂隊の一組などとは比較にならないほど血腥ちなまぐさい突風を持っていた。いや狂気に近い怒りをすら帯びていた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜気にただよう血腥ちなまぐさい闇の中に、斬ッて曳いた一角の白刃しらはと、しめた! というみにゆがんだ顔とが、物凄くいて見えた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「煩さいぞッ」と呶鳴どなられるほど声高に語り止めなかったのが、段々、人を殺したり殺されたりの血腥ちなまぐさい禁欲耐忍の日々が続く中
さようなら (新字新仮名) / 田中英光(著)
白柄組の屋敷奉公にだんだんれて、おとなしい娘もこの頃では血腥なまぐさい喧嘩沙汰を犬の咬み合ほどにも思っていないらしかった。その落着きすました顔付が、母にはいよいよ不安の種であった。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)