トップ
>
血腥
>
ちなまぐ
ふりがな文庫
“
血腥
(
ちなまぐ
)” の例文
夜気にただよう
血腥
(
ちなまぐ
)
さい闇の中に、斬ッて曳いた一角の
白刃
(
しらは
)
と、しめた! という
笑
(
え
)
みに
歪
(
ゆが
)
んだ顔とが、物凄く
泛
(
う
)
いて見えた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一つは志士召捕り、浪土取締りなぞと
血腥
(
ちなまぐ
)
さい
殺傷沙汰
(
さっしょうざた
)
がつづきますゆえ、それを
脅
(
おび
)
えての事かとも思われますので厶ります
老中の眼鏡
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
私
(
わたし
)
にはわかりません、毎日毎日
血腥
(
ちなまぐ
)
さい事件を扱って居ると、
返
(
かえ
)
って
頭脳
(
あたま
)
が混乱してしまって、
其
(
その
)
間から公式も哲学も見出す気にはならないのです」
悪魔の顔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
あたりの
凄寥
(
せいりょう
)
とした夜気が、
血腥
(
ちなまぐ
)
さくドロドロと
澱
(
よど
)
んだ。
鉄路
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
江戸の眞中に田圃のあつた時代、この邊一帶を大根畠と言つた頃の三組町には、隨分藪も草原もあり、夜分は
血腥
(
ちなまぐ
)
さい事があつても不思議のない場所でした。
銭形平次捕物控:202 隠し念仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
あたりの大地、あたりの草、すべてが朱く泥んこになって、吐き気を催すような
血腥
(
ちなまぐ
)
さいものが
漲
(
みなぎ
)
ると、それまで支えていた牢人たちも、とうとう
恃
(
たの
)
む助勢を待ちきれなくなって
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぽんと、
棺
(
かん
)
の
蓋
(
ふた
)
が開かれたように、
血腥
(
ちなまぐ
)
さいつづらの中が
覗
(
のぞ
)
かれた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
血
常用漢字
小3
部首:⾎
6画
腥
漢検1級
部首:⾁
13画
“血腥”で始まる語句
血腥気