“血糊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちのり68.8%
のり31.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怪漢の帽子といわず、えりをたてたレンコートの肩先といわず、それから怪漢の顔にまでおびただしい血糊ちのりが飛んでいた。大した獲物だった。
人間灰 (新字新仮名) / 海野十三(著)
刀の血糊ちのりを拭いてとると、チーンと鳴りのいい鍔音つばおとをさせて、金右衛門と肩をならべて石段を一歩、一歩、と降りかけます。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逃げおくれるのを跳び斬りに切ッて放し、なおも疾風! 引ッさげ刀! ピューッと血糊のりをすごきながら追って走ると、そのうしろへ
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ウム、さし当って、血止めはギリギリと巻いておいた。だが、おれの手は血糊のりでヌラヌラしてきたから、貴公、少しの間代ってくれ」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)