“血塗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちまみ70.8%
ちまぶ12.5%
ちみどろ4.2%
けっと4.2%
ちまみれ4.2%
ちみど4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
噛まれたきず摺創すりきず血塗ちまみれになりつつ、当途あてどもなく犬鎌を振り廻して騒ぎ立つ有様は、犬よりも人の方が狂い出したようであります。
歯をめてのけざまに顛覆うちかえりたるが、血塗ちまぶれの額越ひたいごしに、半ば閉じたるまなこにらむがごとくえて、折もあらばむくと立たんずる勢いなり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
思わずも足をとどめて視ると、何か哀れな悲鳴を揚げている血塗ちみどろの白い物を皆佇立たちどまってまじりまじり視ている光景ようす
九相きゅうそうは死人の変化道程を説いたもので、膨張相ぼうちょうそう青瘀せいお相、相、血塗けっと相、膿瀾のうらん相、虫噉ちゅうかん相、散相、骨相、土相をいうので、何も如何に喪を緩うしたとて
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
御主おんあるじかんむりとなつた荊棘いばらの木よ、血塗ちまみれの王のひたひめた見窄みすぼらしい冠。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
老嬢はアッという悲鳴とともに、血塗ちみどろの顔を押えながら自分のへやへ逃げこんだ。
老嬢と猫 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)