“ちまぶ”の漢字の書き方と例文
語句割合
血塗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歯をめてのけざまに顛覆うちかえりたるが、血塗ちまぶれの額越ひたいごしに、半ば閉じたるまなこにらむがごとくえて、折もあらばむくと立たんずる勢いなり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この時、巡査の足下あしもとる一けんばかりの所で、怪しい唸声うなりごえが聞えた。きずついた野獣があえぐようである。松明をそなたへ向けて窺うと、岩を枕に唸っているのは、半面血塗ちまぶれの怪しい者であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
極むる血塗ちまぶれの半死人にあらざれば満足せられざるに至れり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)