“当途”の読み方と例文
旧字:當途
読み方割合
あてど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
発狂して親戚に預けられた呉服屋の若い亭主が、その子供を背に負うて何か言いながら、当途あてどもなく町を歩いていることであります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ほかの者どもが当途あてどもなしにそこらの神社仏閣などを尋ね迷っている間に、最もおくれて館を出た彼が最も早く姫のゆくえを探し当てた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一生を終えるまで出ずにはすみはしまいかと——そんな当途あてどない、心安めを云い聴かせてまで生きているのが……。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)