体内みうち)” の例文
旧字:體内
猟犬どもの暴れもがく声とへやぬくもりとでそそられた或る情慾が、だんだん体内みうちにひろがって来た。で、彼は夫人の肩を軽く押えて
犬舎 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
体内みうち病苦くるしみと、唆る様な素朴な烈しい恋の歌と、そして、何がなき頼りなさに心が乱れて、その沈んで行く気持を強い太鼓の響に掻乱される様に感じながら、踊りには左程の興もなく
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
失明した男女ふたり体内みうちも今はそのような闇であった。
暗中の接吻 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)