“手疵”の読み方と例文
読み方割合
てきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、君、僕だつて左様冷い人間ぢや無いよ。ひと手疵てきずを負つて苦んで居るのを、はたで観て嘲笑わらつてるやうな、其様そんな残酷な人間ぢや無いよ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それで型の如く、年頃、恰好、着類、所持の品、手疵てきずの様子を調べた上に、改めて宇治山田の米友に向いました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
僕の胸にはいかなる手疵てきずをこうむってもいいから、このことはけっして彼女に打ち明けまいと思った。