“勤行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごんぎょう70.7%
ごんぎやう16.0%
おつとめ4.0%
つとめ4.0%
きんこう1.3%
ごんぎゃう1.3%
ごんぎよう1.3%
よくつとめ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、尊氏は、はや勤行ごんぎょうの座について、読経をあげていた。——その三昧ざんまい一念な背を見ると彼はぜひなく遠くにそっと坐ってしまった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを見た山男は、小鳥さへかくは雄々しいに、おのれは人間と生まれながら、なじかは三年みとせ勤行ごんぎやうを一夜に捨つべいと思ひつらう。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
宵の勤行おつとめかねの音は一種異様な響を丑松の耳に伝へるやうに成つた。それは最早もう世離れた精舎しやうじやの声のやうにも聞えなかつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
黒ずんだ琵琶湖びわこの水が捨吉の眼前めのまえひらけて来た。大津の町に入った時は、寺々の勤行つとめの鐘が湖水に響き伝わって来るような夕方であった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのうえ、犯人に対してもつとめてキリスト教的な交わりを絶やさぬようにして、教会の勤行きんこうにも聖餐せいさんにも参列させるし、施物も分けてやる。
パリス おゝ、かりそめにも勤行ごんぎゃうのおさまたげをしてはならぬ!……ヂュリエットどの、木曜日もくえうびにはあさはやうおむかへきませうぜ。それまでは、おさらば。このきよ接吻キッス保有しまっておいてくだされ。
しめやかに勤行ごんぎよう営む白髪長身の僧。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
此一家このいつかものすべて篤実とくじつなれば耕織かうしよく勤行よくつとめ小農夫こびやくしやうなれどもまづしからず、善男よきせがれをもち良娵よきよめをむかへ好孫よきまごをまうけたりとて一そんの人々つねうらやみけり。かゝる善人ぜんにんいへに天わざはひくだししは如何いかんぞや。