“甲高”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんだか98.3%
こうだか1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはほとんど生きているとは思われない海鼠なまこのような団塊であったが、時々見かけに似合わぬ甲高かんだかいうぶ声をあげて鳴いていた。
子猫 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
やがて間もなく、真蒼まっさおになった女房が番台からすそみだして飛び降りて来るなり、由蔵の駆けて入った釜場の扉口とぐち甲高かんだかい叫びを発した。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
どうか十文の講演をやってくれ、あそこは十一文甲高こうだかの講演でなければ困るなどと注文される。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「この節は十文半の足袋たびはまりません。莫迦ばか甲高こうだかと来てるんですからねえ」
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)