“対面”のいろいろな読み方と例文
旧字:對面
読み方割合
たいめん27.3%
むこう27.3%
トイメン18.2%
たいめ9.1%
むかう9.1%
むかふ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かんがえてれば、私達わたくしたち対面たいめん随分ずいぶんひさしぶりの対面たいめんでございました。現世げんせわかれたり、かれこれ二百ねんちかくにもなっているのでございますから……。
「なかなか冷えるね」と、西宮は小声に言いながら後向きになり、せなか欄干てすりにもたせ変えた時、二上にあがり新内をうたうのが対面むこうの座敷から聞えた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
特に対面トイメンには全然わからない。当人の向って左側の者にだけ、シサイに見ていると魔術が分るから、ここには仲間をおかないとグアイがわるいようだ。
みずから山に罷りこし絶えて久しき対面たいめして、まのあたり申し聞えんとおぼえ候えども、一旦掟を破りそうろう身にては、一乗のみね高くそばだちて仰ぐべからず
二人の稚児 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
親に異見を食ふ子より何段増して恥かしかろ、生磔刑いきばりつけより死んだ後塩漬の上磔刑になるやうな目にあつてはならぬ、初めは我も是程に深くも思ひ寄らなんだが、汝が我の対面むかうにたつた其意気張から
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一時ひとしきりさむさ太甚はなはだしきを覚えて、彼は時計より目を放つとともに起ちて、火鉢の対面むかふなる貫一がしとねの上に座を移せり。こは彼の手に縫ひしを貫一の常に敷くなり、貫一の敷くをば今夜彼の敷くなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)