“南無仏”の読み方と例文
読み方割合
なむぶつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅僧はその時、南無仏なむぶつと唱えながら、ささなみのごとき杉の木目の式台に立向い、かく誓って合掌して、やがて笠を脱いで一揖いちゆうしたのであった。——
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
至心欲願、南無仏なむぶつ南無仏南無仏。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
片隅なる盲翁めくらおやじは、いささかも悩める気色はあらざれども、話相手もあらで無聊ぶりょうえざる身を同じ枕に倒して、時々南無仏なむぶつ南無仏なむぶつと小声に唱名しょうみょうせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)