“富”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とみ52.2%
34.4%
とま3.3%
3.3%
とめ2.2%
ふう1.1%
とむ1.1%
とめり1.1%
トミ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は、神さまがとみと貧乏とを、大きな目でごらんになって、うまく分配なさるのがわからないものですから、こんな口をきいたのです。
すなわち花はまこと美麗びれいで、つ趣味にんだ生殖器であって、動物のみにくい生殖器とは雲泥うんでいの差があり、とてもくらべものにはならない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
野沢屋茂木氏には糟糠そうこうの妻があった。彼女は遊女上りでこそあるが、一心になって夫を助け家をとました大切な妻であった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
からして工面くめんのいゝ長唄ながうたねえさんが、煙管きせる懷劍くわいけんかまへて、かみいれおびからくと、十圓紙幣じふゑんしへい折疊をりたゝんではひつてる……えらい。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さても吉兵衞はもとよりとめる身ならねば乳母うばかゝゆべき金力ちからなく情け有家へ便たよこしかゞめて晝夜をわかたず少しづつもらなし又はちゝの粉や甘酒あまざけと一日々々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ふうちゃん、ちょいと、富ちゃん、わたいの人形を知らなくッて、」
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御月番の御老中へあて急飛きふひを差立らるこゝに又天一坊の旅館りよくわんには山内伊賀亮常樂院赤川大膳藤井左京等なほ密談みつだんに及び大坂は餘程よほどとむなり此處にて用金ようきん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それは蘆屋あしやにゐる谷本とめり博士の事で、鸚鵡あうむとカナリヤとが同じお喋舌しやべりである場合、私達は大抵がらの小さいカナリヤに味方をしなければならぬ義理合ぎりあひになつてゐる。
とよみ君といふ事で、名だゝる女君の褒め名だ。勢頭の「豊見トヨミ」「トミ」も其々「とよみ勢遣」「とよみ世持」などいふ風に解いてよいのだらう。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)