“富坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とみざか85.7%
とみさか14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんでも、高等学校の確か二年生であった頃ですが、若杉さんは、ある晩、春日かすが町から伝通院でんつういんの方へ富坂とみざかを登っていたそうです。
若杉裁判長 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
安藤坂あんどうざかは平かに地ならしされた。富坂とみざか火避地ひよけちには借家しゃくやが建てられて当時の名残なごりの樹木二、三本を残すに過ぎない。
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ドッチにしてももとが小説だから勝手な臆測が許されるが、左母二郎が浪路なみじを誘拐して駕籠かごを飛ばして来たは大塚から真直ぐに小石川の通りを富坂とみさかへ出て菊坂あたりから板橋街道へ出たものらしい。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)