“富裕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふゆう78.6%
ゆたか14.3%
ものもち7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大阪には、先年長逗留の間、先生の創見にかかわる太白砂糖たいはくざとうの製法を伝授して大いに徳とされ、富裕ふゆう物持ものもちの商人に数々の昵懇がある。
清之介君は支配人の鑑識めがね通り忠実な良人だった。妙子さんも、富裕ゆたかな家庭に育った末娘にあり勝ちの我儘を除いては、申分ない妻女だった。
女婿 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
黒船の帆影が伊豆の海を驚かしてから、世の中は漸次しだいにさわがしくなった。夷狄いてきを征伐する軍用金を出せとか云って、富裕ものもちの町家を嚇してあるく一種の浪人組が近頃所々に徘徊はいかいする。
半七捕物帳:04 湯屋の二階 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)