“ふゆう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浮游35.9%
富裕28.2%
蜉蝣12.8%
富有10.3%
浮遊7.7%
武勇2.6%
不友2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怖ろしいのは、渦まくそれよりも、寸断された障碍の縄が、なお藻のように浮游ふゆうしているので、それが馬の四肢にからみつくことであった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中野君は富裕ふゆうな名門に生れて、暖かい家庭に育ったほか、浮世の雨風は、炬燵こたつへあたって、椽側えんがわ硝子戸越ガラスどごしながめたばかりである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いはンヤ吾トなんぢ江渚こうしよノホトリニ漁樵ぎよしようシ、魚鰕ぎよかつれトシ、麋鹿びろくヲ友トシ、一葉ノ扁舟へんしゆうニ駕シ、匏樽ほうそんヲ挙ゲテ以テ相属あひしよくス、蜉蝣ふゆうヲ天地ニ寄ス、びようタル滄海そうかい一粟いちぞく、吾ガ生ノ須臾しゆゆナルヲかなし
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
真の富有ふゆうは、清貧以外にはあり得ない。宗教におけるこの法則は工藝においてもまた法則だと云えないだろうか。ここに掲げる一個は彼らが熱愛したものの真の兄弟である。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
そこにも、樹間をチラチラする提灯ちょうちんの幾つかが、狐火のように浮遊ふゆうして、しきりと行く手行く手の先をけ廻しましたが、裏山を越えて、次の木賊谷とくさだにへのぞむと、もう逃げる天地は自由なものです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことすこぶそれがし武勇ふゆう氣遣きづか
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
武勇ふゆうもつ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
主人の内行ないこう修まらざるがために、一家内に様々の風波を起こして家人の情を痛ましめ、以てその私徳の発達を妨げ、不孝の子を生じ、不悌ふてい不友ふゆうの兄弟姉妹を作るは
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)