“懷劍”の読み方と例文
新字:懐剣
読み方割合
くわいけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からして工面くめんのいゝ長唄ながうたねえさんが、煙管きせる懷劍くわいけんかまへて、かみいれおびからくと、十圓紙幣じふゑんしへい折疊をりたゝんではひつてる……えらい。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
をつとかたきおぼえたかといひさま彼の懷劍くわいけん胴腹どうばら突込つきこみしかばへい四郎はアツトこゑたて仰向のつけたふれ七てんたうなすゆゑ隣の座敷ざしきは源八歌浦うたうらなれば此聲このこゑおどろ馳來はせきたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「錢形の兄哥が言ふ通り、俺だつて親殺しを有難がつてるわけではないが、壽齋老人の胸に、あの娘の懷劍くわいけんが突つ立つてゐるんだから、文句はあるめえ」