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懷劍
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くわいけん
ふりがな文庫
“
懷劍
(
くわいけん
)” の例文
新字:
懐剣
富
(
ふ
)
の
字
(
じ
)
と
云
(
い
)
ふ
稱
(
な
)
からして
工面
(
くめん
)
のいゝ
長唄
(
ながうた
)
の
姉
(
ねえ
)
さんが、
煙管
(
きせる
)
を
懷劍
(
くわいけん
)
に
構
(
かま
)
へて、かみ
入
(
いれ
)
を
帶
(
おび
)
から
拔
(
ぬ
)
くと、
十圓紙幣
(
じふゑんしへい
)
が
折疊
(
をりたゝ
)
んで
入
(
はひ
)
つて
居
(
ゐ
)
る……
偉
(
えら
)
い。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夫
(
をつと
)
の
敵
(
かたき
)
覺
(
おぼ
)
えたかと
云
(
いひ
)
さま彼の
懷劍
(
くわいけん
)
を
胴腹
(
どうばら
)
へ
突込
(
つきこみ
)
しかば
平
(
へい
)
四郎はアツト
聲
(
こゑ
)
立
(
たて
)
仰向
(
のつけ
)
に
倒
(
たふ
)
れ七
轉
(
てん
)
八
倒
(
たう
)
なす
故
(
ゆゑ
)
隣の
座敷
(
ざしき
)
は源八
歌浦
(
うたうら
)
なれば
此聲
(
このこゑ
)
に
驚
(
おどろ
)
き
馳來
(
はせきた
)
るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「錢形の兄哥が言ふ通り、俺だつて親殺しを有難がつてるわけではないが、壽齋老人の胸に、あの娘の
懷劍
(
くわいけん
)
が突つ立つてゐるんだから、文句はあるめえ」
銭形平次捕物控:322 死の秘薬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
記し終りて
確
(
かた
)
く
封
(
ふう
)
じ枕元なる
行燈
(
あんどう
)
の臺に
乘置
(
のせおき
)
稍
(
やゝ
)
しばし又も
泪
(
なんだ
)
に暮たりしが斯ては果じ我ながら
未練
(
みれん
)
の泪と氣を
取直
(
とりなほ
)
し袖もて
拭
(
ぬぐ
)
ひ立上り母の
紀念
(
かたみ
)
の
懷劍
(
くわいけん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
覺悟
(
かくご
)
の身仕舞見事に、兩の膝を
扱帶
(
しごき
)
で結んで、片手に
數珠
(
ずじゆ
)
を掛けたまゝ、母の形見といふ
懷劍
(
くわいけん
)
で、玉のやうな白い喉笛を掻き切らうとして居るではありませんか。
銭形平次捕物控:302 三軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
左手
(
ゆんで
)
にて押へ附れば庄兵衞は
息
(
いき
)
の
詰
(
つま
)
りて
苦
(
くるし
)
さに何をするぞと
云
(
いは
)
せもせず右手に
懷劍
(
くわいけん
)
拔
(
ぬく
)
間
(
ま
)
もなく
柄
(
つか
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
懷
部首:⼼
19画
劍
部首:⼑
15画
“懷”で始まる語句
懷
懷中
懷手
懷紙
懷姙
懷胎
懷妊
懷疑
懷想
懷劒