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くわいけん
語句 | 割合 |
懷劍 | 50.0% |
懷劒 | 12.5% |
懷劔 | 12.5% |
会見 | 12.5% |
晦顕 | 12.5% |
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夫の
敵覺えたかと
云さま彼の
懷劍を
胴腹へ
突込しかば
平四郎はアツト
聲立仰向に
倒れ七
轉八
倒なす
故隣の
座敷は源八
歌浦なれば
此聲に
驚き
馳來るを
すれば、お
前がロミオへの
封印代りにした
此手を、
他し
證書の
封印に
使はうより、
又僞りの
無い
此心を
操に
背いて
他し
男に
向けうより、
此懷劒で
手も
心も
突殺してのけう。
さもなくば、
此怖しい
懷劒を
難儀の
瀬戸際の
行司にして、
年の
功も
智慧の
力も
如何とも
能うせぬ
女一人の
面目を
今こゝで
裁決かす、
見て
下され。さ、
早う
何となと
言うて
下され。
開き七八人の
惡漢ども
破落々々其所へ
馳出し女を逃すな
擔引げと追取卷に女房も今は何とも
絶體絶命如何に此身が女なりとて
非道の
手込になるべきやと用意の
懷劔拔放ち彼方此方を
も見ずして
迯行けり然ば
松葉屋の二
階は
天地も
覆へるばかりの
騷ぎになり
主半左衞門を始として
皆々二
階へ
駈來り見るに
平四郎は
朱に
染苦痛の
有樣にのた
打廻り
居る
傍らに
瀬川は
懷劔を
けれども三千代と最後の
会見を
遂げた
今更、
父の意に
叶ふ様な当座の孝行は代助には出来かねた。彼は元来が
何方付かずの男であつた。
此禍福とそれに伴ふ
晦顕とがどうして生じたか。私はそれを
推し
窮めて父の
冤を
雪ぎたいのである。