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馳出
読み方 | 割合 |
かけだ | 55.6% |
はせい | 33.3% |
かけいだ | 5.6% |
はせいだ | 5.6% |
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風でも
吹いて
栗の
枝の
搖れるやうな
朝に
父さんがお
家から
馳出して
行つて
見ますと『
誰も
來ないうちに
早くお
拾ひ。』と
栗の
木が
言つて
踵を
囘してツト
馳出づればお
高走り
寄つて
無言に
引止むる
帶の
端振拂へば
取すがり
突き
放せば
纒ひつき
芳さまお
腹だちは
御尤もなれども
暫時
開き七八人の
惡漢ども
破落々々其所へ
馳出し女を逃すな
擔引げと追取卷に女房も今は何とも
絶體絶命如何に此身が女なりとて
非道の
手込になるべきやと用意の
懷劔拔放ち彼方此方を
開かんとせられしに
錠前が
卸し有ければ
鍵はあるやと問るゝにお政はハツと心付
其鍵は
夫文右衞門が所持致し候又
入牢仕つり候と申ければ大岡殿町役人へ
向はれ此町内に
錠前屋あるべし早々是へ
呼出せと申されしかば
家主佐兵衞は畏まり奉つると
直樣馳出し町内の錠前屋吉五郎と云者の
門を