トップ
>
馳出
>
はせい
ふりがな文庫
“
馳出
(
はせい
)” の例文
踵
(
きびす
)
を
囘
(
かへ
)
してツト
馳出
(
はせい
)
づればお
高
(
たか
)
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つて
無言
(
むごん
)
に
引止
(
ひきと
)
むる
帶
(
おび
)
の
端
(
はし
)
振拂
(
ふりはら
)
へば
取
(
とり
)
すがり
突
(
つ
)
き
放
(
はな
)
せば
纒
(
まと
)
ひつき
芳
(
よし
)
さまお
腹
(
はら
)
だちは
御尤
(
ごもつと
)
もなれども
暫時
(
しばし
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
老女は聞きも
畢
(
おわ
)
らず、窓の戸を開け放ちたるままにて、
桟橋
(
さんばし
)
の
畔
(
ほとり
)
に
馳出
(
はせい
)
で、泣く泣く巨勢を
扶
(
たす
)
けて、少女を抱きいれぬ。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
三吉は腕を叩きて、「
確
(
たしか
)
に、請合いました。」「よくせい。」とひらりと召す。
梶棒
(
かじぼう
)
を挙げて一町ばかり
馳出
(
はせい
)
だせる
前面
(
むかい
)
より、
颯
(
さ
)
と
駈来
(
かけきた
)
る一頭の犬あり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
辛
(
から
)
くも忍びてつと
退
(
の
)
きながら
身構
(
みがまへ
)
しが、
目潰吃
(
めつぶしくら
)
ひし一番手の
怒
(
いかり
)
を
作
(
な
)
して奮進し
来
(
きた
)
るを見るより今は
危
(
あやふ
)
しと鞄の中なる
小刀
(
こがたな
)
撈
(
かいさぐ
)
りつつ
馳出
(
はせい
)
づるを、
輙
(
たやす
)
く肉薄せる二人が
笞
(
しもと
)
は雨の如く、
所嫌
(
ところきら
)
はぬ
滅多打
(
めつたうち
)
に
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「お村殿には御用人何某と人目を忍ばれ
候
(
さふらふ
)
」と
欺
(
あざむ
)
きければ、短慮無謀の
平素
(
ひごろ
)
を、酒に
弥暴
(
いやあら
)
く、怒気烈火の
如
(
ごと
)
く心頭に発して、
岸破
(
がば
)
と
蹶起
(
はねお
)
き、
枕刀
(
まくらがたな
)
押取
(
おつと
)
りて、一文字に
馳出
(
はせい
)
で
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
六郎が祖父は
隠居所
(
いんきょじょ
)
にありしが、
馳出
(
はせい
)
でて門のあきたるを見て、外なる
狼藉者
(
ろうぜきもの
)
を入れじと、門を
鎖
(
とざ
)
さんとせしが、白刃振りて
迫
(
せま
)
られ、
勢
(
いきおい
)
敵
(
てき
)
しがたしとやおもいけん、また隠居所に入りぬ。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
と血声を揚ぐるに、何事ならんと二三人靴音高く
馳出
(
はせい
)
でつ、この
体
(
てい
)
を見て、それと組附く。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
馳
漢検準1級
部首:⾺
13画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“馳”で始まる語句
馳
馳走
馳駆
馳付
馳寄
馳上
馳違
馳落
馳來
馳行