“馳寄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけよ44.4%
はせよ33.3%
かけよつ11.1%
はせよつ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『あれ、瀬川先生。』と省吾は嬉しさうに馳寄かけよつて、『まあ、魂消たまげた——それでも先生の早かつたこと。私はまだ/\容易に帰りなさらないかと思ひやしたよ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
そのうちに幕の横や下から笠支配人を先に立てた四五人が馳寄はせよって来て、呉羽の身体からだを無造作に、向って左の方へ抱え上げて行った。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
きはめ其夜兩國橋へ行きすでに身をなげんとたりしとき小提灯こちやうちんを持ちたる男馳寄かけよつてヤレまたれよと吉之助をいだとゞめるに否々いな/\是非死なねばならぬ事あり此所ここはなしてと云ふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
押分難おしわけがた其處そこ此處こゝもま踉蹌中どよめくうち思はず其處へばたりと倒れふし既に人にもふまれんとするを大岡殿馬上より是を見られをんなたすけよと聲をかけらるゝに先に進みし同心畏まり候と馳寄はせよつてお政を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)