“小提灯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぢょうちん63.2%
こぢやうちん15.8%
こじょうちん5.3%
こちやうちん5.3%
こぢゃうちん5.3%
こぢようちん5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
濡れた笠と合羽を脱ぎ捨てて、また革袋から小提灯を取り出し、床に立てた蝋燭をそれにうつして一通り社殿の中を見廻しました。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
墨汁一滴」や「病牀六尺」中に好箇の小品少からざるは既に人の知る所なるべし。就中「病牀六尺」中の小提灯の小品の如きは何度読み返してもかざる心ちす。
病中雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
という、に見える市場の裏羽目に添って、紅蓼と、露草の枯れがれに咲いて残ったのが、どちらがその狐火小提灯だか、濡々れて、尾花にいで……それ動いて行く。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
め其夜兩國橋へ行きに身をんとたりし小提灯を持ちたる男馳寄てヤレれよと吉之助をめるに否々是非死なねばならぬ事あり此所してと云ふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しばらくして小提灯火影あかきが坂下より急ぎのぼりて彼方に走るを見つ。ほどなく引返してわがひそみたるの前に近づきし時は、一人ならず二人三人連立ちてりし感あり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)