“何方付”の読み方と例文
読み方割合
どつちつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども三千代と最後の会見くわいけんげた今更いまさらちゝの意にかなふ様な当座の孝行は代助には出来かねた。彼は元来が何方付どつちつかずの男であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何方付どつちつかずに真中まんなかつて、煮え切らずに前進する事は容易であつた。けれども、いまかれは、不断ふだんの彼とはおもむきを異にしてゐた。再び半身を埒外らつぐわいぬきんでて、余人と握手するのは既におそかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)