“みづから”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
65.4%
自身19.2%
3.8%
3.8%
自分3.8%
自己3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の青年で、世間より以外にみづからがある筈がないと言つてゐるものさへある。世間即ち自己であればそれで足りるやうな青年が多い。
解脱非解脱 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
まち高笑たかわらひするやうにりて、とき新玉あらたまはるりぬ、お美尾みを日々ひゞやすからぬおももち、をりにはなみだにくるゝこともあるを、みちせい自身みづからいへば、らうのみにものうたがはず
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かかれば何事にも楽むを知らざりし心の今日たまたま人の相悦あひよろこぶを見て、又みづからよろこびつつ、たのしの影を追ふらんやうなりしは何の故ならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
に顔の色はみづからすごしと見るまでに変れるを、庭の内をば幾周いくめぐりして我はこの色を隠さんとらんと、彼は心陰こころひそかおのれあざけるなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「我国未曽有の変革を為さんとし、朕みづからを以て、衆に先んじ、天地神明に誓い、大いに斯の国是こくぜを定め、万民保全の道を立てんとす。衆亦此の旨趣ししゅに基き、協心努力せよ。」
仏に仕ふる自分みづからは禽にも獣にも慚しや、たとへば来ん世にはこがねの光を身より放つとも嬉しからじ、思へば御仏に事ふるは本は身を助からんの心のみにて
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
三四郎は握りハンドルつた儘、——かほを戸のかげから半分部屋のなかに差し出した儘、此刹那の感に自己みづから放下し去つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)