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脱稿
読み方 | 割合 |
だっこう | 80.0% |
やきあげ | 20.0% |
私の「美しい村」は予定よりだいぶ
遅れて、或る日のこと、
漸っと
脱稿した。すでに七月も半ばを過ぎていた。
頃日脱稿の三十年史は、
近時およそ三十年間、我
外交の
始末につき世間に
伝うるところ
徃々誤謬多きを
憂い、先生が旧幕府の時代より
身躬から
耳聞目撃して筆記に
存するものを
茶呑咄しに残したる。炭売
多助が一代記を。
拙作ながら
枝炭の。枝葉を
添て
脱稿しも、
原来落語なるを
以て。小説
稗史に
比較なば。
所謂雪と炭俵。
弁舌は飾れど実の薄かるも。