“脱兎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だっと95.6%
だつと4.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにをするうちか、誰の住いか、見さだめるひまもなかった。脱兎だっとのように三人は、小屋から飛び出して、その木戸の中へ駈けこんだ。
流行暗殺節 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
「おれはあいつにあやまらなきゃならない」巌は脱兎だっとのごとくはだしのままで外へでた。そうして突然チビ公の前に立ちふさがった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
『はじめは脱兎だつとの如く』と云つておいて、そして、『をはりは処女しよぢよのごとし』と云ふあたりは、あぢはつてみるとどうもうまいところがある。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
言葉の下から、脱兎だつとのやうに飛び出した女、それは八五郎と石原の子分衆に苦もなく取押へられたことは言ふ迄もありません。