“脱捨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬぎすて60.0%
ぬぎす40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
拔手ぬきても見ずつかとほれと突立れば哀むべし天一は其儘そのまゝ其處へ倒れ伏ぬ天忠は仕遂しすましたりと法衣を脱捨ぬぎすてすそをからげ萬毒ばんどくの木の根をほりて天一が死骸しがい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
屹度きつともなくおなほりでせう。』と、ニキタはまたふてアンドレイ、エヒミチの脱捨ぬぎすてふく一纏ひとまとめにして、小腋こわきかかへたまゝてゝく。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
これはその時脱捨ぬぎすててあった衣裳へ、踊子が勝手次第に勲章を縫付けたためか。あるいは爺さんも年をとって思いちがいをしたためでもあろう。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此処に若いころは吉原の鴇鳥花魁におとりおいらんであって、田之助と浮名を流し、互いにせかれて、逢われぬ雪の日、他の客の脱捨ぬぎすてた衣服大小を、櫺子外れんじそとに待っている男のところへともたせてやって
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)